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動物病院や中小企業にとって、心理的安全性の高い職場づくりとは?

経営をしていると、心理的安全性というキーワードをよく見聞きされると思います。これは、ハーバードビジネススクールのエイミー・C・エドモンドゾン教授の1999年の論文を参考に、2012年にグーグルが調査をしたことでよく知られるようになった概念です。曰く、心理的安全性の高い組織やチームほど、パフォーマンスが向上するそうです。

心理的安全性をつくる因子は4つあり、①話しやすさ、②助け合い、③挑戦、④新奇歓迎、だそうです。

最近のZ世代は、心理的安全性を求めているそうです。まぁ、上記①②③④はどの世代でも存在するに越したことはありませんし、超ホワイトな会社であれば新入社員が早期離職しないのかというと、退職代行に依頼してさっさと辞める若者も散見しますので、心理的安全性とは何なのかを正しく認識する必要があるでしょう。

心理的安全性は、単に「ぬるいチーム」を目指せばいいのかと誤解しやすいですが、そうではありません。上記①②③④を現場に照らし合わせて検証すると、①②に関しては母性的な要素、③④に関しては父性的な要素と定義できます。組織というのは母性と父性のバランスが大事です。

母性と父性のバランスは、個々の組織によって匙加減が異なります。組織ごとの匙加減を把握するには、スタッフ満足度調査でスクリーニングすれば見えてきます。(「スタッフ満足度調査」に関してはコチラで触れていますので、ご参照ください)

スタッフ満足度調査をいろんな中小企業の組織内でスクリーニングしてきた当社の経験から申し上げると、「シラバスを整備して、適時適切に評価をし、スタッフの人材育成にきちんと時間を割いている職場は、スタッフの自己肯定感や将来への安心感が高まりやすく、パフォーマンスも高い」と総じて感じます。要するに、「この職場で頑張れば、しっかりと手に職が付き、一生食い逸れることは無い」という安心感がある職場が、パフォーマンスも高いです。もちろん、その病院の診療レベルや得意な症例、平均年収、経営者のお人柄などでブレますが、仲良しクラブではなく、しっかりと育成してもらえる安心感のある職場が望ましいのでしょう。

したがって、心理的安全性を意識した人材マネジメントは、十把一絡げに捉えるのではなく、個々の組織に合わせて①②③④のバランスを適切にアレンジすることが求められていると思います。社会環境は常に変化しているのですから、その都度、自社にとっての最適解を模索するのは(経営コンサルタントを含めた)経営陣の責務でしょう。

ちなみに、「最近の若者は~」ということが古代エジプトの壁画に書かれていたそうです。
古代エジプトのどこの壁画なのか、どこの粘土板なのか、出所は不明です。それ自体が実存しませんので、本当に古代エジプトの壁画にそのようなことが書かれていたかどうかは謎です。そのような謎めいた都市伝説を鵜吞みにして、人材育成のあるべき姿を考えず、「大昔からの堂々巡りだから、考えても仕方がないよ」と思考停止してしまうのは如何なものかと思います。やはり、社会環境は常に変化しているのですから、その都度、人材育成に関してはあるべき姿を考えるべきでしょう。そして、老婆心かもしれませんが、最近の若い人たちに輝いてもらうために、あれこれ道筋を示すのが、(経営コンサルタントを含めた)経営陣の責務でしょう。

貴社の職場ではいかがでしょうか?人材育成のあるべき姿を模索していらっしゃる経営者は、一度ご相談ください。

【まとめ】
・心理的安全性の高い組織やチームほど、パフォーマンスが向上する。
・心理的安全性をつくる因子は①話しやすさ、②助け合い、③挑戦、④新奇歓迎。
・単に「ぬるいチーム」を目指せばいいわけではない。
・「ここなら手に職を付けられる」という安心感が大切。
・人材育成は母性と父性のバランスが大事。
・そのバランスは、個々の組織によって匙加減が異なる。